医療設備・検査について
病院の外来で実施する基本的な検査やがん検診は、予約不要ですぐに実施可能です。
(胃カメラや超音波など前処置が必要な検査は予約となりますので、まず受診して下さい)
超音波検査
心臓や動脈など動きを直接観察できます。
心臓の弁の逆流はカラー表示されます。
お腹の中もよく見えます。
微妙に動かすことで小さな胆嚢ポリープなどはよく見えます。
胃内視鏡検査(胃カメラ)φ6㎜の細いカメラで鼻からもできます。
胃や食道の癌の発見に威力を発揮します。バリウム検査では発見が難しい、早期胃癌・食道癌も正確に診断できます。
胸部レントゲン検査
肺炎や心不全の診断をします
X線CT
CTは、断層(輪切り)の画像を描出するので、死角がありません。数ミリの異常も見つけることが可能です。肺癌や肝臓癌、腎臓癌などの早期発見に威力を発揮します。新型コロナ肺炎など、レントゲンでは見えない淡い影も正確に診断できます。
心電図
心筋梗塞や不整脈を診断します。
呼吸機能検査(スパイロメトリー)
肺気腫などを診断します。
その他、24時間心電図、動脈血ガス分析等。
MRIその他
MRI等の検査が必要な場合は、名古屋臨床検査センター等へご紹介して、迅速で正確な診断に心掛けています。
さらに詳しく知りたい方へ
検査の意味
≪血液検査≫
採血という一種類の検査で、広い範囲で体の様々な内臓の概要が把握できます。すべての検査の出発点と言えます。例えば、
酸素を運ぶ赤血球が減って酸素不足になっていないか?
体内に菌が入り白血球の動員がかかって増えていないか?
腎臓機能が低下して、腎臓から捨てるべき毒が血液に残留していないか?
血液検査は、何かが起こっていることを教えてくれますが、何が原因で異常な値となっているかは教えてくれません。
そこで、血液検査の異常を画像の検査で掘り下げ、画像の検査で見えるような形の変化を確認します。例えば癌ができて該当の内臓が変形している等をレントゲンやCTなどでチェックするのです。
血管がつまる病気のグループ、つまり心筋梗塞や脳梗塞の予防は、血管を痛めるファクターは、血圧・糖尿・コレステロールですので、血圧測定と血糖やコレステロールの値のチェックで基本的には検査は終了です。将来の心筋梗塞や脳梗塞のリスクを減らすため、生活習慣の見直しや、必要に応じて内服治療のご相談をいたします。
また、白血病などの血液の悪性疾患も、血液でチェック可能です。(異常があれば大きな病院にご紹介します)
≪血液検査だけで不十分な場合は?画像の検査が診断の決め手となること多い≫
一方では、血液検査だけでは治療方針決定ができないこともあります。
まず、第一に、菌による炎症のグループは、気道感染の場合など、比較的浅い喉や気管支までの範囲の炎症なのか、奥深く肺まで菌が侵入しているのかは、血液検査の白血球の数だけではわかりません。そのような場合は、レントゲン検査やCTで、肺炎の有無を確認して、菌の侵入の深さを確認する必要があります。気管支炎までなら内服薬で治療可能ですが、肺炎になっていたら、点滴治療や、場合によっては入院の必要があるかもしれません。
このように画像の検査によって、入院治療が必要かどうかが決定されることが多いのです。
そして、血液検査だけでは判断できないもっとも重要なグループは、癌のグループです。
血管が詰まる心筋梗塞や脳梗塞は、胸痛や麻痺などの症状がでます。また、肺炎や腎盂炎などの菌に起因する炎症のグループは発熱や痛みをきたします。
しかし、癌は、よほど大きくならなければご本人が気が付くような症状はでません。早期がんは基本的に無症状です。
血液検査での一見ささいに思われる軽い貧血や、若干の肝臓の機能障害などをきっかけに、くわしくお話を聞いていくと、何かおかしい、と感じることに思い至ることがあります。これを糸口にCTや胃カメラを実施して、真犯人をあぶりだす、つまり、ひっそりと進行していた癌を症状の出ないうちに発見する、ということが内科医の大きな任務だと思います。
しかし、実際にはなかなか難しく、機械的にすべての検査を実施するわけにはまいりませんし、胃カメラなどに過去に嫌な思い出があると「また次の機会に・・・」となることも多いです。
「何かおかしい」と感じることのできる鋭敏なセンスと、なぜ心配しているかご理解いただけるように説明しきるスキルを日々研鑽しなくてはならないと思っております
≪当院で実施している検査でかなりの癌が診断可能≫
この表で、血液検査はすべの癌のうち、11.9%の診断に貢献しています。地味な検査ですがあなどれません。そして、CT検査は頭部+胸部+腹部・骨盤を合計すると45.1%とかなりの貢献度です。このように早期発見を心掛け、異常がみつかれば適切な大きい病院にご紹介いたします。
≪要するに、何をすればよいか?≫
ぜひ名古屋市のがん検診を積極的に活用することをお勧めします。65歳まではワンコイン500円、70歳以上は無料という素晴らしい制度です。
肺癌検診のレントゲン、大腸癌検診の便潜血検査、前立腺癌のPSAは年1回。胃癌検診の胃カメラは2年に1回可能です。また当院ではできませんが、乳癌検診・子宮癌検診もあります。
前述の表の如く、がんで死亡される方のうち、大腸癌13.4% 食道・胃癌15.8% 前立腺癌5.3% 子宮癌と乳癌で5%です。胸部レントゲンで異常がみつかれば胸部CTを行いますので、胸部CTを組み合わせれば肺癌20.1%で59.6%。血液検査11.9%と尿検査2.2%の14.1%を加えると73.7%のがんの部位が網羅されることが期待されます。また症状や検査所見によっては腹部のCTを撮ることもあるでしょう。そうすると、95%程度のがんの部位を網羅することができるのです。もちろん早期がんのすべてがこの検査で発見されるわけではありませんが、当院では、がんの早期発見を心掛け、がんの部位、程度、予想される治療法によって、最も適切な大きい病院にご紹介いたします。現に沢山の方々が、当院で早期のがんを発見され、無事大病院で治療を受けられ、元気に通院されています。
名古屋市のがん検診は予約不要です。お気軽にお越しください。